市場調査でのインタビューの手法
自社の事業や製品についての、市場からの客観的な評価を把握しておくことは非常に重要なことです。
そのような市場調査の代表的な手段として、消費者への直接のインタビューがあります。
有効に活用すれば今後の事業活動における改善点を見つけることに繋がりますが、上手く相手の思いや深層心理を聞き出すことができなければ大きな成果を得たとは言えません。
デプスインタビューと呼ばれる一対一の形式であれば、じっくりと対話を重ねることができますので、表面的な内容だけでなく、相手の行動原理や生活実態、価値観などに触れることができます。
一方で、一対一での対話となりますので、アンケート調査などに比べて効率性は下がり、労力やコストも相応に増えてしまうという点に気をつけなくてはいけません。
少しでも効率よく市場調査を行いたい場合や、複数の参加者の声を集めたいという場合は、5〜6人でのグループ制にしてしまえば、双方のメリットを享受することもできます。
対面で行う市場調査のメリットなどについて
市場調査というとインターネットを利用したアンケートが手軽で短時間に多数のサンプルを集めることができ、得られるデータ量に比べるとコストも安く抑えられることが多いです。
ですが、場合によっては対面での市場調査にメリットがある場合も多いということを忘れてはいけません。
調査者と顔を合わせるわけではないアンケート形式では、質問内容によってはなかなか本音を表に出さない人もいます。
どのように謝礼を設定するかにもよりますが、自由記載形式の回答を求める場合、空欄のままにされることや、特になしなどの記載しか得られないこともあります。
これに対して直接顔を合わせている場合は、一般的にはそれだけプレッシャーが働きますからよりしっかりと回答しないといけないという気持ちになることが多いでしょう。
予め用意された質問に回答してもらうだけではなく相手の様子を見ながら質問を臨機応変に変えたり、さらには用意したサンプル商品をその場で実際に試用してもらって意見を聴取するといったことが可能になるのも対面ならではのメリットです。